(参考資料:総務省 統計局)
フィリピンから「興業」資格で新規に来日した歌手やダンサーなどのエンターテイナーは過去最高を記録した04年の82,741人をピークに激減している。翌年の05年には半減し、さらに06年度は04年ピーク時から約1/10の8,608人へと減少しました。04年に政府が策定した「人身取引対策行動計画」に基づき、その第1段階目の対策として、日本における外国人の在留資格「興行」の取得条件のひとつとしていた、「外国の国若しくは地方公共団体又はこれらに準ずる公私の機関が認定した資格を有すること」という項目を05年2月に法務省基準省令から削除し、3月から実施に踏み切りました。その結果、大きな影響が出たのはフィリピンでした。この資格証は、フィリピン労働雇用省の傘下の機関が、歌やダンスの審査を行って認定する同国固有の「芸能人資格証明書」のことを事実上指していたからです。同「行動計画」のなかで、「フィリピン政府が発行する芸能人証明書の所持により上陸許可基準を満たすとして入国したフィリピン人に芸能人としての能力がなく人身取引の被害者となる者が多くいると認められる」とフィリピン政府の芸能人証明書に対して不信を表明していました。さらに06年6月1日から、第2段階として、日本への受入れ業者のなかに人身取引関与者がいれば招へいすることができなくなるといった欠格条項を設けることによって厳格化がさらに強まりました。しかし2006年に8,608人へとピーク時から10分の1に減少したものの、「興行」資格による国別新規来日者数は、2006年度、フィリピンは依然トップを維持しています。これは、いかにこれまでフィリピンから「エンターテイナー」をたくさん受け入れていたかを物語るものでしょう。